ふわふわ不和

都市と死

俺とコロナと学部最後の3ヶ月~2020年1月-3月の個人的な記録

COVID-19が蔓延する昨今、連日のように外出自粛命令が出されていて、関東育ちの自分としては東日本大震災直後に親から「放射能の危険があるから外に出るな」と言い含められていたことを思い出します(当時13歳)。 人の記憶とは曖昧なもので、鮮度を保てるの…

ショッピングモール・コンプレックス

一睡もできず迎えた朝は世界そのものが恨めしくなる。 1月某日。卒論の初稿提出まで2週間を切っていて、前日の23時頃からずっと研究室の椅子に腰掛けていた。執筆そのものは場所を選ばない営みなのだが、自室にこもっているとどうしても鬱々としてしまうので…

名前しか知らない街をたずねて~スロヴァキア・ブラチスラヴァ旅行記

思い返せば、首都の名前を覚えるのが好きなガキだった。 バクー、ンジャメナ、ヌアクショット、スリジャヤワルダナプラコッテ……見慣れない文字列、耳慣れない音の連なりと現実に存在する都市の間の結びつきを見出すことができないままに、知への渇望か、はた…

中央防波堤~東京最後のフロンティアを歩く

東京湾の埋め立てによってその領域を拡大し続けた江戸・東京。数ある埋立地のうち、お台場に代表される臨海副都心や豊洲にはショッピングモールやタワーマンションが立ち並び、休日にはそれなりの賑わいを見せている。 一方で、東京湾上には道路や廃棄物処理…

2018あの街この街3 雨の尾道

2018年に初めて訪れた街のうち、印象深かったものを数回に分けて取り上げる。 今回は、瀬戸内の坂の街。 ⑥尾道(広島県尾道市) 初めて訪れた街の印象は、天候で決まる。広島県内に大雨警報が発令され、市内で開催される予定だったポルノグラフィティの野外…

2018あの街この街2 阿波川島〜エル・カンターレを生んだ町

2018年に初めて訪れた街のうち、印象深かったものを数回に分けて取り上げる。 今回は、徳島県の「エル・カンターレを生んだ町」。 ⑤阿波川島(徳島県吉野川市) 徳島駅から徳島線の特急に揺られること20分。のどかな山間の駅で下車する。 駅周辺にはそれなり…

2018あの街この街1 西四国編

2018年に初めて訪れた街のうち、印象深かったものを数回に分けて取り上げる。 初回は西四国(愛媛県・高知県)。 ①今治(愛媛県今治市) タオルで名高い愛媛第2の都市。今年世間を大いに賑わせた加計学園岡山理科大学獣医学部(今治キャンパス)が立地する。…

【寄稿】創造と継承~映画の父に捧ぐ、HIKAKIN&SEIKINの『今』

今回の記事は、匿名希望氏の寄稿をそのまま掲載する。 創造と継承~映画の父に捧ぐ、HIKAKIN&SEIKINの『今』 去る11月9日、今日のYoutubeの顔といっても差し支えないであろうHIKAKIN&SEIKINの新曲、「今」が配信リリースされた。 youtu.be MVの一番の見せ…

日高屋素描 1

財布のポケットからクシャクシャに丸めていた【モリモリサービス券】を引っ張り出し、テーブルに叩きつける。店内のチャイムのほとんどはいくら押しても反応しない。叫ぶ。誰もこない。店の奥からは不安になるタイプの咳が聞こえる。再び叫ぶ。店員が振り向…

錯乱の香港 咲き乱れる室外機

都市を睥睨する瞳のかずかず

中津百景

梅田の隣 工事現場 いらすとや 世界 三叉路のど真ん中に祠 尖ったバルコニー この街は線路に分断されている 阪急線の駅 高架下 中高層マンションの姿も目立つ 梅田の隣

140

140字の枠を決して超えることのないおれの思索、長くツイッターを主戦場にしているせいだろうか。先日読んだ岩倉文也の詩集。ツイート群は縦書きの28×5に組み直されどこか馴染みのないもののように映った。定型詩に仕上げるため推敲を重ねたのだろうか、はた…

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明治大学の校歌の一節を大声で叫びながら家のそばをうろつく酔っ払いがいつのまにか姿を消していた